秋の大会シーズンに向けて「土台作り」 日本郵政グループ女子陸上部の北海道合宿に密着!(後編)

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日本郵政グループ女子陸上部「POSTIES」(以下、POSTIES)では、毎年、夏の北海道で長期合宿を行っています。秋のトラック・駅伝シーズンに向けたトレーニングとして、夏は重要な時期。その合宿に密着し、チームの様子をお届けする〈後編〉です。

廣中 璃梨佳(ひろなか りりか)選手

廣中 璃梨佳(ひろなか りりか)選手

長崎県出身。2019年入社。2021年東京オリンピックの日本代表として5000m9位、10000m7位入賞。
昨年のクイーンズ駅伝では3区区間賞に輝く。

和田 有菜(わだ ゆな)選手

和田 有菜(わだ ゆな)選手

長野県出身。2022年入社。昨年のクイーンズ駅伝では、アンカー6区で2人を抜いて、チームを準優勝に導く。

髙橋 昌彦(たかはし まさひこ)監督

髙橋 昌彦(たかはし まさひこ)監督

新潟県出身。数々の陸上競技実業団チームでのコーチ、監督を経て、2014年の創部当初から監督を務める。クイーンズ駅伝優勝3回、現在まで8年連続の「クイーンズ8」入りを達成している。

北海道ならではの「涼しい朝」 練習がスタート

合宿密着2日目、朝練習は朝食前の午前6時から始動。陸上競技場に集合して、準備体操を行います。

その後ジョギングを行います
真剣な表情を見せる鈴木 亜由子(すずき あゆこ)選手

今回の朝練習はチーム全体でのメニューではなく、選手各自でのジョギング。チーム体操をして、それぞれの体調に合わせたペースで走り出します。

前日は別メニューで調整していた廣中選手は、田島 愛梨(たしま あいり)選手といっしょに走っていました。

「合宿前までは故障していてなかなか走れない日々だったんですけど、やっと合宿を通して走り出せるようになってきました。今はまたみんなと合流して、メイン練習に取り組めるのを楽しみにしています」(廣中選手)

左から)廣中選手、田島選手
太田 琴菜(おおた ことな)選手(左)は大西 ひかり(おおにし ひかり)選手(右)といっしょに

一人で黙々とトラックを周回していた和田選手。

「この涼しい環境を活かしながら練習に取り組んでいます。自然がたくさんあり、のびのび走れるのでとても快適です。まだまだ調子が上がっていなくて焦ってしまうときもありますが、自分のペースでやるべきことを淡々とやっていこうと思います」(和田選手)

「継続して練習することが合宿の目標」と和田選手
菅田 雅香(すがた みやか)選手は音楽を聴きながら集中モードです

田島選手といっしょにホテルまで戻ってきた廣中選手は、とても楽しそうな様子を見せていました。

「合宿中は、いつも和気あいあいとしていて楽しいです。でも、"やるときはやる"という集中力が高い選手が集まっているので、いざ練習になればピリッとした空気に変わります。みんなメリハリをきかせて、練習に取り組んでいますね」(廣中選手)

秋からのレースシーズンに向けて土台作り

夏の合宿は、秋からのトラックや駅伝、マラソンなどのレースに備えた土台作りの場です。ただ、故障を抱えている選手もいて、ここで無理をしてしまうと、シーズンに間に合わなくなってしまう恐れもあります。

先々の目標を念頭に置きつつも、現状のコンディションをしっかり見極めながら練習していくことが求められます。

「個人としてはまだ出場が決まっている大会はないんですが、まずは駅伝に向けてチームで気持ちを高めていきたい。目標である『優勝』を見据えながら、コツコツ地道にみんなで頑張っていきたいなと思います」(廣中選手)

「私も、今年の前半はレースに出ることができなかったので、この合宿は"継続して練習する"ということを目標に取り組んでいます。今、故障なく走れているのはプラスなので、しっかり土台を作って、秋のシーズンに臨んでいきたいですね」(和田選手)

髙橋監督も、その"土台作り"を強調します。

「故障している選手は、ここでしっかり治すことも夏合宿の目的の一つです。合宿の終わりには走れるような状態にして、駅伝のメンバー入りに向けたベースを作ることが目標になります。

合宿のメニューもそんなに攻めているものではありません。夏に厳しい練習をすれば伸びてはいきますが、それではヒョロヒョロとした幹にしかならなくて、いずれ倒れてしまう。まずは焦らず太い幹(土台)を築くことが必要なんです」(髙橋監督)

「夏合宿は、秋に向けた土台作り」と髙橋監督

POSTIESが「勇気を届けられるような存在になれたら」

髙橋監督は、合宿の目標について次のようにも続けます。

「チームとしての足並みをそろえて、選手によっては、9月で自己ベストを狙うとか、あるいは駅伝メンバー入りをより確固たるものにするとか、そういった目標を持って取り組んでもらっています」(髙橋監督)

合宿における選手のコンディションや目標はそれぞれ異なるため、各選手とコミュニケーションをとり、練習内容を最終調整する。写真は太田選手

チームスタッフ全員が力を合わせて、選手を最大限にサポートしている。

「合宿のメニューやスケジュールに関しては、私がこれまでやってきたことを基にして、齋藤チーフコーチの考えも加え、調整しています。選手のそのときの調子や天候もふまえての判断もあるので、臨機応変にアレンジして行っていますね。」(髙橋監督)

齋藤 由貴(さいとう ゆき)チーフコーチもチームを支える中心的な存在の一人

最後に、POSTIESが目指すところを、改めて伺いました。

「私たちがよい結果を残していくことで、(日本郵政グループの)社員の皆さんに元気を届けられたらうれしいです。『自分たちだってやればできる』というように、日ごろの業務や日常生活のモチベーションアップにつながればいいなと。グループ全体にそんな勇気を届けられるような存在になれたらいいなと考えています」(髙橋監督)

「勇気を届けられるような存在に」(髙橋監督)。POSTIESに大きな期待がかかります

これから本格的になる秋の陸上シーズン。POSTIESの活躍にご期待ください!

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