郵便局がお客さまの終活をサポート! サービスに懸ける社員の想い

郵便局がお客さまの終活をサポート! サービスに懸ける社員の想い

総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)が約3割になるなど、超高齢社会を迎えている日本。いざというときに備えて、元気なうちから、「終活」を始める方も増えています。終活をしたいけど、何から手を付けていいかわからないという方をサポートするため、日本郵便では2018年より東京都江東区内の郵便局から終活紹介サービスの試行を開始。以降、対象エリアを拡大しながら、2024年2月より全国で本格的にサービス提供を開始しました。

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サービスの特長をはじめ、お客さまからの反響や、「郵便局の終活日和」という新しいサービス名称に込められた想いなどを、日本郵便株式会社 地方創生推進部の櫻井 真悠子(さくらい まゆこ)さんと、指扇駅前(さしおうぎえきまえ)郵便局 局長の蓮見 裕(はすみ ゆたか)さんにお聞きしました。

櫻井 真悠子(さくらい まゆこ)さん

日本郵便株式会社 地方創生推進部 係長

櫻井 真悠子(さくらい まゆこ)さん

2009年、日本郵便株式会社に入社。郵便局や本社 総務部・経営企画部、南関東支社での勤務を経て、2018年から地方創生推進部の前身であるトータル生活サポート事業部に配属。2020年より終活紹介サービスを担当し、現在に至る。

蓮見 裕(はすみ ゆたか)さん

指扇駅前郵便局 局長

蓮見 裕(はすみ ゆたか)さん

2000年、当時の郵政省に入省。埼玉県中部地区の郵便局で窓口業務を経験した後、2010年に株式会社ゆうちょ銀行所属となり関東エリア本部や直営店などで勤務。2020年から日本郵便株式会社所属となり指扇駅前郵便局 局長に。現在は、相続相談の対応も担当。相続診断士や、CFP🄬認定者の資格を持つ。

郵便局が終活の悩みをサポート

――2024年2月より全国で本格的にサービス提供を開始した「郵便局の終活日和」とは、どういったサービスでしょうか。

櫻井:専用のコールセンター「生活相談ダイヤル」で、終活に関するお悩み・お困りごとの相談を無料でお伺いするとともに、お客さまのご希望に応じて、当社と提携している専門家・企業を紹介するというサービスです。

例えば相続の場合は、行政書士や税理士、司法書士などの専門家を紹介させていただきます。相続のほかにも、お墓や介護、遺品整理など、幅広い終活のお悩み・ご相談に応えられるよう、ラインナップを整備しています。
自分自身の終活を始めたいというお客さまや、大切なご家族を亡くされて相続手続きや遺品整理でお困りのお客さまなど、さまざまな方にご利用いただいています。

――サービスの特長を教えてください。

櫻井:一つ目の特長は、ご相談に関しては無料という点です。ご相談内容に応じて当社から専門家や企業を紹介させていただいた後、実際に紹介先のサービスを申し込む場合にそのサービス代金が発生するというもので、ご相談は無料ですので、とても気軽にご利用いただけます。

二つ目は、終活のうち「相続」については、提携先の専門家へご紹介する前に、相続に関する所定の資格を持ち専門知識を身につけた郵便局の社員が、具体的なご相談をお伺いすることができる点です。相続は、終活にあたり特に欠かせないことですし、いろいろと関連事項も多いので、「何からどう整理していけば......」と不安を感じているお客さまも多いと思います。そこで、一旦、所定の資格を持った郵便局の社員がお客さまのご事情について、より具体的なお話を伺い、ご相談内容を整理したうえで、専門家におつなぎすることができる仕組みにしたことで、より安心してご利用いただけると考えております。

三つ目は、お電話でご自身の悩みをうまく伝えられるか不安を抱えるお客さまに対して、お近くの郵便局窓口で、架電代行のサービスを行っている点です。具体的には、郵便局窓口において、あらかじめお客さまからご相談内容をお伺いしたうえで、お客さまお立ち会いのもと、お客さまに代わって郵便局社員がコールセンターに電話をかけて、やりとりを仲介するというものです。

――提携企業の選定はどのように行われていますか。

櫻井:お客さまに安心してご利用いただけるということを念頭に、選定しています。終活というのは人生で一度きりのイベントですので、単に価格の安さを重視するのではなく、確かな実績とサービス品質をもとにご紹介する企業を選定しています。

「終活に前向きに取り組んでほしい」という想い

――終活紹介サービスを企画された背景を教えてください。

櫻井:日本全体として高齢化が進み、郵便局でもシニア層のお客さまにご利用いただくことも数多くあり、そういったシニア層の方々のお役に立てることはないか、郵便局でできることはないかと考えていくなかで企画が生まれました。「終活」という言葉自体は一般的になってきましたが、一口に「終活」といっても相続や葬儀など、とても多岐に渡ります。「何からどう手を付ければいいのか......」とお困りの方にとって、気軽に相談できる窓口を作れないかと思い、企画を進めました。

――サービスの内容は、どのように決めていったのでしょうか。

櫻井:まずは、多くのお客さまが直面する相続や葬儀、お墓などのご相談に応えられるようにとサービスをスタートさせました。その後、終活により前向きに取り組んでいただきたいという想いから、出張撮影サービスや、自分史作成サービスなどをラインナップに加え、多様なお客さまのニーズに対応できるようにしています。

――サービスの展開エリアも、徐々に拡大していったそうですね。

櫻井:はい。最初は、2018年に東京都江東区で試行を開始しました。江東区の郵便局の社員の皆さんが熱意を持って取り組んでくださったおかげで弾みがつき、2019年には東京都全域に対象エリアを広げ、その後北海道エリア、2023年には関東・南関東エリアへと、徐々に実施エリアを拡大。そして、全国展開の見通しがついたことから、2024年2月から全国にエリアを拡大することとなりました。

――全国展開にあたり、サービス名称が「終活紹介サービス」から「郵便局の終活日和」に変更になりましたね。この新名称に込められた意味を教えてください。

櫻井:終活に対して持つイメージは人それぞれかもしれませんが、私たちは、今までの人生を振り返ることで、これからの人生をより豊かなものとするきっかけになると考えています。だからこそ、お客さまには、思い立ったが吉日で、ふらっとお電話をいただけるような気軽さを感じていただきたい、ぜひ前向きに終活に取り組んでいただきたいという想いから、温かみを感じる名称にしたくて「郵便局の終活日和」と名付けました。さらに、これからの人生に希望を持って過ごしていただけるように、そして、大事なご家族に不安な思いをさせないように、という願いも込めて「これからに元気を。大切な人に安心を。」というショルダーフレーズを付けました。

じっくりと話を聞く、それがお客さまの不安解消につながる

――櫻井さんは、このサービスを担当するうえで、どのような想いを持たれていますか。

櫻井:当初は、相続の手続きや遺品整理などの終活にかかわる大変な作業を、プロに任せられることでお客さまの負担軽減につながるんだと思っていたんです。でも、提携先の方のお話のなかで、「煩雑な手続きはプロに任せて、そのぶん、亡くなった方のご供養に時間を使ってほしい」とおっしゃっているのを聞き、はっとしました。これは、お客さまにしかできない「ご供養」の時間を提供するサービスでもあるんだと。

――蓮見さんは、実際にお客さまから相続の相談などを対応されているわけですが、このサービスについてはどのように感じますか。

蓮見:需要は今後ますます高まると感じています。窓口で、相続のご不安を直接お伺いするだけではなく、ロビーに備え付けられているパンフレットを手にするお客さまも増えています。顕在する需要はもちろんですが、潜在的なニーズも多くあるのだなと感じています。

――お客さまからはどのような感想が寄せられていますか。

蓮見:相談をお寄せになるお客さまのなかには、「相続の手続きがこんなに大変だとは想像すらできなかった」とおっしゃる方もいらっしゃいます。そんななかで、このサービスを利用したことで、そういったお悩みが解消され、「親身に相談に乗ってもらえたことでほっとした」「手続きがスムーズに行えて肩の荷が下りた」と喜びの声もいただいています。

相続という、一生に一度か二度しか経験しない手続きに不安を感じる方はたくさんいらっしゃいます。だからこそ、お客さまにとって身近な存在である郵便局に気軽に相談できる「郵便局の終活日和」というサービスには、大きなニーズがあるのだと実感しています。

――相談に対応するなかで、蓮見さんが気をつけていることはありますか。

蓮見:相続という難しい問題に直面されているお客さまは、何をしたらいいのか、どこから手を付ければいいのか、どのように相談すればいいのかなど、さまざまな迷いや不安を抱えられています。まず私たちとしてできることは、お客さまの話をじっくりと聞くということ。実際に、ゆっくりと話ができて安心したというお声は、よくいただきます。

そして、私たちの役目は、お客さまと提携企業をおつなぎすることでもあるので、お客さまの困りごとをしっかりと把握し、整理して、提携企業に伝えることも意識しています。

お客さまからの電話相談に対応する蓮見さん。真摯かつ丁寧な姿勢が、お客さまの安心につながります

終活について気軽に相談できる、そんな安心を提供したい

――このサービスが、お客さまにとってどのような存在になってほしいですか。

櫻井:「これからに元気を。大切な人に安心を。」というショルダーフレーズのとおり、お客さまの未来に元気を、お客さまとつながりのある大切な方々に安心をお届けできる存在になれるといいですね。

――最後に、終活に対して不安や迷いを感じている方に、メッセージをお願いします。

櫻井:まずはお近くの郵便局で、「郵便局の終活日和」のパンフレットを手に取っていただければと思います。今すぐに何かをしなければいけないわけではなかったとしても、終活について何か不安を感じたり困ったりしたことがあれば「ここに電話すればいいんだ」と、パンフレットを手元に置いていただけたらうれしいです。

蓮見:相続に関しては、実際に自分の身に起きてやっと、どうしようかなと思われる方が大半かと思います。しかし、何かお困りのときには、気軽に郵便局に相談ができるんだということだけは、頭の片隅に置いていただけるとありがたいですね。私たち郵便局としても、お客さまがふらっと立ち寄って、終活のことなど、さまざまなライフプランの相談ができる"地域の相談役"でありたいなと思っています。

「郵便局の終活日和」の詳細はこちら

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